体験談
体験談 | 多摩っ娘
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体験談 | 低血糖症記録
http://spica151.blog118.fc2.com/blog-entry-7.htmlえ、う、今? 今なあ……」当時の俺にはお姉さんがなんで躊躇うのかわからなかったそれも、今、という限定で今ならわかるけど「よし、ええよ、入れて」なにかしらの覚悟を決めたお姉さんに了承を得て俺はパンツを下ろしてそれを出す「ゴムだけはちゃんとしよな」「もちろんです」「つけれる?」「授業で習いました」冷静に答えてみるものの渡されたゴムを上手くつけられない「ははっ、こういうとこはやっぱ初物やな」「初物って」「ええよ、つけたる」「すみません」膝立てをして性器を晒す恥ずかしさが二乗して襲ってきたお姉さんは俺からゴムを取ると「これも男のこの夢やったっけ?」と聞いてきたなんのことだろうと思っていたらお姉さんはゴムをはめるより前に俺の興奮したそれを口に含んだわざとだろうか激しく音を立てて、寧ろそれが目的のように吸い尽くすこのまま続けられたまたイってしまう「お姉さん、やめ、て」「わかっとるよ」今回は素直に引いてくれたので安心するお姉さんはゴムを取り出してなにかをしているするとまた俺のを口に含んだ気持ちよさに震えるがそれ以上に違和感があったどうやっているのは不思議だけどお姉さんは器用に口でゴムをつけた「ふう、上手くいった」「どうやるんですか、それ」「君は知る必要ないやろ、男やねんから」「そりゃそうなんですが」「まああれやな。男もアホなこと覚えとるように、女もアホなこと覚えんねん」「そういうもんですか」ちょっと雰囲気が外れてしまったかに思えるが俺は童貞で、なんだかんだでしたくてたまらない猿だお姉さんを押し倒す「もう我慢できないです」「そやな、ええよ」自分のを持ってお姉さんの穴にあてがったここか?「もうちょい下やな」ずらすと確かにそれらしき窪みがある「うん、そこ」色んな感情が渦巻く中俺はゆっくりと腰を落としていったどんどんと沈み込んでいく中入れる具合に反応してお姉さんの息が吐き出されるゆっくり、ゆっくり中はうねっていて奇妙だったこんな快楽がこの世にあったんだと素直に感動した暖かくて心地よい神秘の世界お姉さんの全てが詰まった、一つの秘境さっと血の気が引いたやばいやばいやばい「うあっ」冗談だったらやめてほしいけどなによりも俺が一番冗談じゃないと知っているきょとんとしたお姉さん恥ずかしくて速攻目を逸したお姉さんはそんな俺を見て笑うでもなく「しゃーないしゃーない、初めてやねんから」と言ってくれた「したりんやろ? もっかいしよか」その言葉だけで再び性欲の熱が沸点を目指す「あ……そのゴムラストや」地獄に突き落とされる言葉ってこういう言葉かもしれない。「ま、えっか。安全日やし。中に出したらあかんけど」思考が固まった「はい、抜いて」言われるがままに抜くと、お姉さんが体を起こしてゴムを外す「……生は恐い?」「いや、あの、子供……」「まあできんやろうけど、そやなあ。君って今なんのためにエッチしとるん?」「それは」単純に気持ちいいからだけど多分、それ以上にお姉さんとなにかを残したいから「子作りのためちゃうやろ? やから、子供は気にせんでええよ」「それに、まあ、できんやろうし」お姉さんはそれをとても悲しそうに呟いたガキとはいえ、なぜそんなに悲しそうなのかと聞く気にはなれなかった嫌な想像しか浮かばないけど「うちは君と、ちゃんと繋がりたい。やから、しよ?」「はい」お姉さんは再び横になって二度目ということもあり、スムーズにその場所へと持っていき先ほどとは打って変わって一気に突いた根元まで挿入されると様々な感情が浮かび上がる喜び、悦び、期待そして、不安最期の感情を振り払うように一心不乱で腰を動かした突くたびにお姉さんは喘ぐ見られまいと顔を背けてかなぐり捨てて動き続けるお姉さんに全てを受け取って欲しくて好きだから、ずっと一緒にいたいけれど、お姉さんとずっと一緒にいられないお姉さんはいつかまたと言ってくれたけどお姉さんは本当にそう思ってくれたのだろうかだとしても、お姉さんは綺麗だからかっこいい男が現れたりするだろうそんなの嫌だ俺はお姉さんとこうしていたい仕事して、遊んで、髪を撫でて突く力が強まるのは、不安を吹き飛ばそうとする度合いだ突くだけでなく、沢山キスをしたこれが夢じゃないかと疑いたくないこれは本当のことだったと、なによりも自分に覚えててほしいなんの壁もなく一つになっているお姉さんと一つになっているなっていたいお姉さん性器に溜まる欲望が急速に炙る限界が近い「イキ、そうです」「うん、イキな」「お姉さん」「ん?」「好きです」お姉さんは突かれながらも「うちもやで」と微笑んだどくどくと溢れる熱量がお姉さんのお腹にぶちまけられて冷えていく疲れ果てた俺は倒れこむように横になった「気持ちよかった?」「はい……お姉さんは?」「気持ちよかったにきまっとるやんか」「よかった」安心する俺のしたことは喜んでもらえたお姉さんに頼まれたのでティッシュを取るああ、そうか、こういうとこにも気を付けないとお姉さんがティッシュで俺の精液を拭き取った「こうせんと布団が汚れてまうからな」「もう今日はこのまんま寝よ」お姉さんが裸のまま抱きしめてきて足も絡めてくるそれはつまりお姉さんの胸があたり太ももにお姉さんの性器があたり俺の性器も擦れるということで「おお、もう復活したん」「いえ、大丈夫です」「……ええよ、いっぱいしよか」結局、寝るまでに後三回した合計すると五回も数時間で出したってことになるわけだから若いって凄いな、と思う翌日昼過ぎに起きた俺はお姉さんに黙って部屋の掃除を始めたトイレ、お風呂、玄関、物置、キッチン、リビング最期にお姉さんの部屋「……なにしとん?」「掃除。お世話になったので」「生真面目やな、ほんま。こっちおいで」「はい」寝転がっているお姉さんの横に行くと、頭を撫でられたええこやな、といつも口調で嬉しかったからお姉さんの頭を撫で返すええこやな、とお姉さんを真似て「……関西弁へったくそやな」「そうですか?」「なんかイントネーションがちゃうわ」「難しいですね」「今のまんまでええよ」「君は君のまんまでええよ」「はい」お姉さんが仕事の支度を始めたら帰るのはもうすぐだ家に帰ったら両親は怒るのだろうけど、どうでもいいそれだけ価値のある人に出会えた「行こか」それには答えられずただ引かれた手に連れられて外に出る家を出て近くの駅へそこから都会の駅まで僅か十分お姉さんはずっと手を繋いでてくれたお姉さんの手はとても暖かった白状するけど俺は既に泣いていた声を殺して俯いて泣いていることを悟られずに泣いていたきっとお姉さんはお見通しだったろうけど都会の駅に着く俺の家はここから本当に遠い「暫くのお別れやな」「ありがとうございました」「今度はいつ来る?」「夏にでも来ます。速攻バイトして、お金貯めて」「そっか。ほんじゃ、待っとくわ」「あの、これ」「ん?」「携帯番号です。電話、くださいね」「うん、電話するわ」嫌な予感しかしなかった今ここでお姉さんの手を離したら二度と会えなくなるような気がした「お姉さん」「ん?」「ごめんなさい」「なに謝っと……」俺よりも身長の高いお姉さんの肩を掴んで引き下げて無理矢理キスをしたそこはまだ駅のホームで人目がつく長い時間のように思えてそれは一瞬のことだった「強引やな」「ごめんなさい」「嫌いちゃうけど」「すみません」「お返しっ」今度はお姉さんの方からキスをしてきたその時間は本当に長かった二分、三分?お姉さんは白昼堂々と舌を入れてきて人目も気にせずに没頭した俺もなんだかだんだんどうでもよくなってきて人目よりもなによりもお姉さんの気持ちに応えたくてだってお姉さんは俺よりもずっと大人でお姉さんはとても綺麗な人でBARの店長とか格好良い職業でモテないわけがないこんな一瞬、奇跡に違いない夢でないことがいい証拠だだからきっとお姉さんは俺を忘れる俺はいつまでもお姉さんを忘れられないだろうけど「大好きです」「うちもやで」「また来ますから」「うん」「絶対に来ますから」涙が止まらないこの約束が嘘になると思ってしまってずっと涙が止まらない電車が来るお姉さんが微笑む俺の頭を撫でる俺は泣きじゃくったただのガキで駄々をこねるただのガキだ電車が扉を開ける中に入る泣くなや、男の子やろ?扉を締める合図が響くお姉さんが僕を抱きしめるほんまにぎゅうっと強く、抱きしめるほんまに車掌の警告が響く大好きやでけたたましいサイレンが鳴るありがとうお姉さんが離れるドアが締まりかけた頃合でお姉さんは快活に微笑んだ目尻に込めた涙を無視して「バイバイ」と別れの言葉を口にした家に帰ると鬼の形相をした両親に迎えられたがーがー怒っていたけど、なぜだろう俺はそれがとても嫌だったのに、ふと思った二人も子供なんだろうな、ってお姉さんがお姉さんだったようにお姉さんだけどお姉さんじゃなかったように大人だって子供なんだな、って「俺さ、二人が喧嘩するのが嫌で家出したんだよ」そういうと二人は黙ってしまった喧嘩の原因ってなんだろう考えてみれもどうでもいい頭の中でお姉さんが離れないお姉さんがいつまでもそこにいるお姉さんは、そこにいるけど俺の携帯はいつまでも鳴らなかった高校に無事入学して、夏バイトをしてお金を貯めて、お姉さんに会いに行く夏だけど、相変わらずお姉さんから着信は来なかった学校の友達もできた好きな人はできなかったけどというかお姉さんを知って他に好きになれるとか、無理だろう結局、俺はお姉さんに会いに行かなかった臆病だったから?不安だったから?答えはまあ、三年後 | エッチな萌える体験談
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「ん?」「入れていいですか?」「え、う、今? 今なあ……」当時の俺にはお姉さんがなんで躊躇うのかわからなかったそれも、今、という限定で今ならわかるけど「よし、ええよ、入れて」なにかしらの覚悟を決めたお姉さんに了承を得て俺はパンツを下ろしてそれを出す「ゴムだけはちゃんとしよな」「もちろんです」「つけれる?」「授業で習いました」冷静に答えてみるものの渡されたゴムを上手くつけられない「ははっ、こういうとこはやっぱ初物やな」「初物って」「ええよ、つけたる」「すみません」膝立てをして性器を晒す恥ずかしさが二乗して襲ってきたお姉さんは俺からゴムを取ると「これも男のこの夢やったっけ?」と聞いてきたなんのことだろうと思っていたらお姉さんはゴムをはめるより前に俺の興奮したそれを口に含んだわざとだろうか激しく音を立てて、寧ろそれが目的のように吸い尽くすこのまま続けられたまたイってしまう「お姉さん、やめ、て」「わかっとるよ」今回は素直に引いてくれたので安心するお姉さんはゴムを取り出してなにかをしているするとまた俺のを口に含んだ気持ちよさに震えるがそれ以上に違和感があったどうやっているのは不思議だけどお姉さんは器用に口でゴムをつけた「ふう、上手くいった」「どうやるんですか、それ」「君は知る必要ないやろ、男やねんから」「そりゃそうなんですが」「まああれやな。男もアホなこと覚えとるように、女もアホなこと覚えんねん」「そういうもんですか」ちょっと雰囲気が外れてしまったかに思えるが俺は童貞で、なんだかんだでしたくてたまらない猿だお姉さんを押し倒す「もう我慢できないです」「そやな、ええよ」自分のを持ってお姉さんの穴にあてがったここか?「もうちょい下やな」ずらすと確かにそれらしき窪みがある「うん、そこ」色んな感情が渦巻く中俺はゆっくりと腰を落としていったどんどんと沈み込んでいく中入れる具合に反応してお姉さんの息が吐き出されるゆっくり、ゆっくり中はうねっていて奇妙だったこんな快楽がこの世にあったんだと素直に感動した暖かくて心地よい神秘の世界お姉さんの全てが詰まった、一つの秘境さっと血の気が引いたやばいやばいやばい「うあっ」冗談だったらやめてほしいけどなによりも俺が一番冗談じゃないと知っているきょとんとしたお姉さん恥ずかしくて速攻目を逸したお姉さんはそんな俺を見て笑うでもなく「しゃーないしゃーない、初めてやねんから」と言ってくれた「したりんやろ? もっかいしよか」その言葉だけで再び性欲の熱が沸点を目指す「あ……そのゴムラストや」地獄に突き落とされる言葉ってこういう言葉かもしれない。「ま、えっか。安全日やし。中に出したらあかんけど」思考が固まった「はい、抜いて」言われるがままに抜くと、お姉さんが体を起こしてゴムを外す「……生は恐い?」「いや、あの、子供……」「まあできんやろうけど、そやなあ。君って今なんのためにエッチしとるん?」「それは」単純に気持ちいいからだけど多分、それ以上にお姉さんとなにかを残したいから「子作りのためちゃうやろ? やから、子供は気にせんでええよ」「それに、まあ、できんやろうし」お姉さんはそれをとても悲しそうに呟いたガキとはいえ、なぜそんなに悲しそうなのかと聞く気にはなれなかった嫌な想像しか浮かばないけど「うちは君と、ちゃんと繋がりたい。やから、しよ?」「はい」お姉さんは再び横になって二度目ということもあり、スムーズにその場所へと持っていき先ほどとは打って変わって一気に突いた根元まで挿入されると様々な感情が浮かび上がる喜び、悦び、期待そして、不安最期の感情を振り払うように一心不乱で腰を動かした突くたびにお姉さんは喘ぐ見られまいと顔を背けてかなぐり捨てて動き続けるお姉さんに全てを受け取って欲しくて好きだから、ずっと一緒にいたいけれど、お姉さんとずっと一緒にいられないお姉さんはいつかまたと言ってくれたけどお姉さんは本当にそう思ってくれたのだろうかだとしても、お姉さんは綺麗だからかっこいい男が現れたりするだろうそんなの嫌だ俺はお姉さんとこうしていたい仕事して、遊んで、髪を撫でて突く力が強まるのは、不安を吹き飛ばそうとする度合いだ突くだけでなく、沢山キスをしたこれが夢じゃないかと疑いたくないこれは本当のことだったと、なによりも自分に覚えててほしいなんの壁もなく一つになっているお姉さんと一つになっているなっていたいお姉さん性器に溜まる欲望が急速に炙る限界が近い「イキ、そうです」「うん、イキな」「お姉さん」「ん?」「好きです」お姉さんは突かれながらも「うちもやで」と微笑んだどくどくと溢れる熱量がお姉さんのお腹にぶちまけられて冷えていく疲れ果てた俺は倒れこむように横になった「気持ちよかった?」「はい……お姉さんは?」「気持ちよかったにきまっとるやんか」「よかった」安心する俺のしたことは喜んでもらえたお姉さんに頼まれたのでティッシュを取るああ、そうか、こういうとこにも気を付けないとお姉さんがティッシュで俺の精液を拭き取った「こうせんと布団が汚れてまうからな」「もう今日はこのまんま寝よ」お姉さんが裸のまま抱きしめてきて足も絡めてくるそれはつまりお姉さんの胸があたり太ももにお姉さんの性器があたり俺の性器も擦れるということで「おお、もう復活したん」「いえ、大丈夫です」「……ええよ、いっぱいしよか」結局、寝るまでに後三回した合計すると五回も数時間で出したってことになるわけだから若いって凄いな、と思う翌日昼過ぎに起きた俺はお姉さんに黙って部屋の掃除を始めたトイレ、お風呂、玄関、物置、キッチン、リビング最期にお姉さんの部屋「……なにしとん?」「掃除。お世話になったので」「生真面目やな、ほんま。こっちおいで」「はい」寝転がっているお姉さんの横に行くと、頭を撫でられたええこやな、といつも口調で嬉しかったからお姉さんの頭を撫で返すええこやな、とお姉さんを真似て「……関西弁へったくそやな」「そうですか?」「なんかイントネーションがちゃうわ」「難しいですね」「今のまんまでええよ」「君は君のまんまでええよ」「はい」お姉さんが仕事の支度を始めたら帰るのはもうすぐだ家に帰ったら両親は怒るのだろうけど、どうでもいいそれだけ価値のある人に出会えた「行こか」それには答えられずただ引かれた手に連れられて外に出る家を出て近くの駅へそこから都会の駅まで僅か十分お姉さんはずっと手を繋いでてくれたお姉さんの手はとても暖かった白状するけど俺は既に泣いていた声を殺して俯いて泣いていることを悟られずに泣いていたきっとお姉さんはお見通しだったろうけど都会の駅に着く俺の家はここから本当に遠い「暫くのお別れやな」「ありがとうございました」「今度はいつ来る?」「夏にでも来ます。速攻バイトして、お金貯めて」「そっか。ほんじゃ、待っとくわ」「あの、これ」「ん?」「携帯番号です。電話、くださいね」「うん、電話するわ」嫌な予感しかしなかった今ここでお姉さんの手を離したら二度と会えなくなるような気がした「お姉さん」「ん?」「ごめんなさい」「なに謝っと……」俺よりも身長の高いお姉さんの肩を掴んで引き下げて無理矢理キスをしたそこはまだ駅のホームで人目がつく長い時間のように思えてそれは一瞬のことだった「強引やな」「ごめんなさい」「嫌いちゃうけど」「すみません」「お返しっ」今度はお姉さんの方からキスをしてきたその時間は本当に長かった二分、三分?お姉さんは白昼堂々と舌を入れてきて人目も気にせずに没頭した俺もなんだかだんだんどうでもよくなってきて人目よりもなによりもお姉さんの気持ちに応えたくてだってお姉さんは俺よりもずっと大人でお姉さんはとても綺麗な人でBARの店長とか格好良い職業でモテないわけがないこんな一瞬、奇跡に違いない夢でないことがいい証拠だだからきっとお姉さんは俺を忘れる俺はいつまでもお姉さんを忘れられないだろうけど「大好きです」「うちもやで」「また来ますから」「うん」「絶対に来ますから」涙が止まらないこの約束が嘘になると思ってしまってずっと涙が止まらない電車が来るお姉さんが微笑む俺の頭を撫でる俺は泣きじゃくったただのガキで駄々をこねるただのガキだ電車が扉を開ける中に入る泣くなや、男の子やろ?扉を締める合図が響くお姉さんが僕を抱きしめるほんまにぎゅうっと強く、抱きしめるほんまに車掌の警告が響く大好きやでけたたましいサイレンが鳴るありがとうお姉さんが離れるドアが締まりかけた頃合でお姉さんは快活に微笑んだ目尻に込めた涙を無視して「バイバイ」と別れの言葉を口にした家に帰ると鬼の形相をした両親に迎えられたがーがー怒っていたけど、なぜだろう俺はそれがとても嫌だったのに、ふと思った二人も子供なんだろうな、ってお姉さんがお姉さんだったようにお姉さんだけどお姉さんじゃなかったように大人だって子供なんだな、って「俺さ、二人が喧嘩するのが嫌で家出したんだよ」そういうと二人は黙ってしまった喧嘩の原因ってなんだろう考えてみれもどうでもいい頭の中でお姉さんが離れないお姉さんがいつまでもそこにいるお姉さんは、そこにいるけど俺の携帯はいつまでも鳴らなかった高校に無事入学して、夏バイトをしてお金を貯めて、お姉さんに会いに行く夏だけど、相変わらずお姉さんから着信は来なかった学校の友達もできた好きな人はできなかったけどというかお姉さんを知って他に好きになれるとか、無理だろう結局、俺はお姉さんに会いに行かなかった臆病だったから?不安だったから?答えはまあ、三年後三年後高校を卒業してそのまま働くと伝えたら両親は落胆していた因みに俺の家出が切欠か、あれ以来二人は不仲が解消したようだ少なくとも家で喧嘩はしていないしかも勤め先を遠くに選んだから余計だ理由を問われたけどその街が好きだからとしか言えなかった就職はまあ、なんとかなった高卒なためいいところとは言えんが選ばなけりゃなんとでもなる家も決めて、一人暮らしの段取りをしつつ三月に入って俺は学校に行くのをやめたあとは卒業式以外どうでもいいわけだしそれよりもなによりも俺にはやることがある家を探す時や就活の時に訪れているわけだが改めて来てみると不思議な感覚に襲われたあの都会の駅の前にある広場はどうにも健在らしいそこのベンチでぼうっと座っていると、お姉さんがなんてことは流石にない暫く佇んで、お姉さんを探すべく歩き出すといっても行く先なんて決まっているあのBARとマンションしか知らないんだから夜の八時過ぎあのBARが開いている時間帯だこうして見ると怪しい雰囲気だな、と思ったお姉さんに連れられた三年前は気づかなかったが、これは一人で入れんと思ったドアを開けるとベルが鳴る店の看板とかなにもないから不安だったけど、BARはまだやっているらしい中に入るとお客さんは一人もいなかったでも、一人だけ、その人はいた赤く長い髪の綺麗なお姉さん「こんにちわ」「らっしゃーい」どうやらお姉さんは俺の存在に気がついていないようでこれはこれで面白いと俺は自分を明かさなかったまあ、なんだかんだで今ではお姉さんより身長も高いしなあ三年経ってもお姉さんはお姉さんだった綺麗ですっとしていてモデルみたいで大人の色気が増したと言えばいいのかしかし十八の俺に大人の色気はよくわからん「お客さん、初めてだよね?」「ですね」「なんでこんな見つけづらいとこに」「友達に聞いたんですよ。真っ赤な髪のマスターがいるBARがあるって」「ああ、これ。ははっ、もういい年なんやけどねー」「でもとってもお似合いですよ」「あざーす。いや、なんか照れるわー」「どうして赤髪なんですか?」「これ? これな、むっかあああああしの知り合いに褒められてなー」死んでしまった人のことだろうか「大切な想い出なんですね」「いやそんなんどうでもええねんけどな、今となっては」「?」「ぷっ」「どうしました?」「いや、そんでなー」「この赤い髪を綺麗ですね、って褒めてくれたガキンチョがおんねん」「ガキンチョ」「そうそう。そいつな、うちに惚れとるとかいいよったくせにな、くせにやで? 携帯番号ちゃうの教えて帰ってん」……うそん「連絡ください言うた割に連絡通じへんやん? どないせーってのな」「そ、それはそれは」冷や汗が沸き立つまじで? それで連絡こなかったの?「会ったらほんまどつきまわしたらなあかんなあ」迂闊に名乗れなくなった「そ、それと赤髪がどういう?」「ん? やからさ、あのアホンダラが戻ってきた時、うちのトレードマークがなかったら気づかんかもしれんやん?」「そんなこと……」ありえて嫌だお姉さんの赤髪とピアスは凄い印象強いから「ところでお客さん、なに飲む?」「おすすめのカクテルを」「いや無理やわー」とお姉さんはドン、っと机が揺れるぐらいの勢いでコップを置いた「自分みたいなガキンチョにはこれで充分やろ?」それはいつか出されたジュースだった「……はは」「ははっとちゃうわドアホ! いつまで待たせんねんおばはんにする気かおどれぁ!」「あ……バレてました?」「バレバレや言うねん! 君身長高くなっただけで顔つきほとんど変わってないやんけ可愛いわボケぇ!」「可愛いなんて、もうそんな年じゃないですよ」「そこだけに反応すんなアホ! 首傾げる仕草もなんも変わってないいうねん……」唐突にお姉さんは体を背けて顔を隠すああ、お姉さんも変わってないな「どんだけうちが待っとったおもてんねん……」ふるふると震える肩いつもそうだったお姉さんは弱味を俺に見せたがらない恥ずかしい時も哀しい時も苦しい時も顔を背けてそれを隠す椅子を降りてカウンターの中に入っていく土台が同じ高さになったため、俺はお姉さんよりも大きくなった「ほんま、背高くなったなあ」「牛乳飲んでますから」「……君ええボケ言うようになったやん」「そりゃお姉さんと一緒になるの、夢見てたんで」「タバコは?」「身長伸びませんから」「迷信やろ」「プライバシー効果ですよ」「プラシーボ効果やろ」自分より小さくなったお姉さんをそっと抱きしめる自分の腕の中に収まるお姉さんは、とても可愛らしくて愛くるしい人だった「大好きですよ」「あっそ」「つれないですね」「知るか、三年もほっとったアホ」「どうしたら許してくれます?」「そやな」「とりあえず、うちより身長低くなりや」「はい」「うん、ええ位置やな」引き寄せて、お姉さんはキスをする三年ぶりのキスは相も変わらず、優しくて、この上ない喜びが詰まっていた「なあ」「はい?」「うち、ええ歳やねんけど」「結婚とか興味あるんですか?」「君とする結婚だけ興味あるな」「そうですか。じゃあ、暫くしたらしますか」「なんでしばらくやねん」「まだ新入社員ですよ、俺。いやまだなってもないのか」「就職したん? ここがあんのに」「それも悪くないんですけど、やりたいこともありまして」「へえ、なんなん?」「秘密です」改めて席についてジュースを飲んだ「一つ気になってたんやけど」「はい」「なんで夏にこんかったん?」「……そうですね」「連絡が来なくてムカついてたんで」「君のせいやろそれは!」「ですね。でもあの時の俺は本当にそうだったんですよ。恋人ができたのかな、って。だから三年溜めて、まずは社会人になって、もしダメだったら」「ダメだったら?」「ストーカーにでもなろうと思ってましたよ」「どこまで本気やねん」「半分。ストーカーは冗談ですけど、仮に彼氏さんがいるなら奪おうとは思ってましたよ」「本気やな」「そりゃまあ、お姉さんは僕の人生を変えた人ですから」「言いすぎ……でもないんかな」「うちの人生を変えたんは、君やしな」「それは意外ですね」「君はあの一週間をどう覚えとる?」「妄想のような一週間ですかね」「妄想て。雰囲気でんわ。でもうちにしたって、ありえん一週間やった。だってそやろ、家出少年かくまって、いろいろあって、恋して」「でもそういうの慣れてると思ってました」「よく言われるけどなあ、そういうの。うちかてただの女やしな」「……そうですね」「そこは同意なんやな」「もう十八ですからね。お姉さんが普通にお姉さんに見えますよ」「なんやそれ。ってか君、いつまでお姉さん呼ぶん?」「お姉さんって呼ばれるの、好きなんだと思ってましたよ」「嫌いちゃうけど、今の君に呼ばれるんは違和感しかないわ」「でも」「なんやねん」「名前で呼ぼうにも名前知りませんし」「……ほんまやな、うちも君の名前知らんわ」「名前も知らない人を泊めてたんですか、いけませんよ」「名前も知らんお姉さんに付いてったらあかんやろ、殺されんで」「ほな」「はい」「○○ ○○です、よろしゅー」「○○ ○○○です、よろしくお願いします」「ははっ、なんやねんこの茶番」「っていうかお姉さん、意外に普通の名前なんですね」「君は古風な名前やな。しっくりくるわ」そのあともお姉さん、基、○○との会話は続いたお客さんが何組か来て、ついいらっしゃいませと言ってしまったりもしたけど俺はお姉さんの家に泊まることになった「コーヒーお願いします」「飲めるん? ってそや、薄くせなな」「そのままでいいですよ。あれ以来濃い目のしか飲んでませんし」「なんで修行しとんねん」「○○と同じ味を覚えたかったから」「……君、照れずにようそんなこと言えるな」「鍛えましたから」「それ絶対間違っとるわ」差し出されたコーヒーに口をつける強めの苦味が口の中でふんわりと滲んで、これはこれで嫌いじゃない「ほんまや、飲めとる」「三年も経てば飲めますよ」「敬語はいつやめるん?」「唐突ですね。やめませんよ」「変な感じやな」「そうですか? これで慣れてしまってて」「だってもううちら恋人やろ?」「ああ、はあ、そう、ですね」「なに照れとんねん、やっぱ子供やなあ」「いやあの、今のは突然だったので」三年前と違って会話はすらすらとできた三年も会っていなかったからか、話したいことが山のようにあった暫くして、変わらないあの言葉ほな、寝よか俺の腕に小さな頭を乗せて縮こまるお姉さんは可愛らしい優しく撫でると香るあの匂いに急速に三年前を思い出す「ずっと会いたかってんで」「ごめんなさい」「もうどこにもいかんよな?」「卒業式には帰らなくちゃならないのと、家を借りてるのでそれを解約するのとありますね」「うん、ここにいたらええよ」「家賃は払いますから」「いらんよ、借家ちゃうし」「結婚資金にでもしておいてください」「お、おう」こうして思えばお姉さんは照れ屋だったのだろう三年前の俺はそんなこと全くわからなかったけどその内にお姉さんはすやすやと寝息を立て始める俺の腕の中で安らかに眠るこんな日々がこれから一生続くのだろうと考えたら俺はなんとも言えない喜びに包まれて幸福の中で眠りについたそれは春が訪れる桜が咲く前のこと | エッチな萌える体験談
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